北朝鮮が今後どうなるかはまだ未知数でありますが、今後注目しなければいけない問題であると思います。また北朝鮮の問題は拉致問題の解決及び核兵器の問題の解決が優先事項ではありますが、朝鮮半島に関しては、何か変化あるたびに、日本は危機的な状況に陥ります。歴史がそれを証明しております。
朝鮮半島を巡ってはこの100年間で大きな戦争が3回ありました。
1)1894年の日清戦争
2)1904年の日露戦争
3)1952年の朝鮮戦争です。
地政学上では半島はリムランドと呼ばれ、大陸国家と海洋国家の主導権を握るためには、リムランドを制したものが勝利する法則があります。
日清戦争は清が朝鮮半島に侵略してくれば、近代化したばかりで国力の無い日本は、侵略されてしまうという危機から、一か八かの戦争をしました。西郷隆盛の、征韓論の根底もそういう危機意識がありました。
その後清国が敗北し、勢力が減退したところで、ロシアが南下政策を始めました。シベリアの発展のためにも不凍港を欲しており、朝鮮半島への支配を試みました。これまた日本にとっては、目の前にロシアの勢力が来るわけですから、危機的状況。当時の海洋国家イギリスにとってもアジアの覇権を奪われるわけですから、日本と同盟を結びました。結局日露戦争が勃発しますが、これまたバルチック艦隊を撃破したりして、ギリギリで勝利します。
日本はその後1910年に韓国を併合し、ドンドン深みにはまり、満州国建国、関東軍の中国への戦争行為へ走り、海洋国家としての限界を越えることをしてしまいます。
ご承知のように敗北し、連合国、米国の支配下になりますが、その後朝鮮半島は大韓民国と朝鮮人民民主共和国に別れ、ソ連・中国と米国の代理戦争としての朝鮮戦争が始まります。社会主義対自由主義の戦争ですが、地政学的には大陸国家対海洋国家の戦争でした。マッカーサーはこの時に、日本が自衛のために戦争してきたことを理解したと言います。
100年間で大国間の戦争が3回。こんな地区はアジアでは他にもありませんね。それだけアジアの覇権を占う場所なのです。
でまさしく今です。
中国は北朝鮮ばかりではなく、韓国に対しても経済を武器に傘下に入れようとしていました。また前政権までの左翼化で韓国国民は反米色を強く出しており、朝鮮半島は中国側になびいております。日清戦争以前の状態に戻そうとしているわけですね。
米国も戦略を変換し、北朝鮮との国交正常化の可能性を模索しております。まだ成功するか否かは未知数ですが・・・。また韓国に対しても保守派のハンナラ党に対する支援を始めております。
静かな戦争は既に始まりつつあります。
その主導権争いは、今後のアジアの優位性が中国なのか、米国なのかということに繋がるかと思います。それは中長期的に米国に着くべきか、中国に着くべきかという話に繋がる問題であり、これまで100年間続けてきたアングロサクソン同盟(日米・日英同盟)を止めて、中華帝国の冊方体制に組み込まれるのか、鎖国状態・単独独立になるのかという問題に直結します。
問題は日本です。
日本は朝鮮半島有事が起きた時に、または現状の静かな戦争に対して何か明確な戦略があるのでしょうか?とてもあるようには思えません。
拉致問題の解決は確かに重要ですし、核兵器の問題は重要です。核兵器に関しては防衛省が、米国に対して核の傘の有効性を問うておりますが、朝鮮半島有事に対する明確な戦略はないと思います。
米朝国交正常化なのか、朝鮮半島全体の中国の支配力強化なのか、
現状維持なのか、どのスタイルが日本の国益に適っているのか?
全然見えません。
日本は麻生氏が外務大臣を務めていた数年前から自由と繁栄の弧などの外交戦略を打ち出してはおりますが、一番危機的な状況は朝鮮半島と台湾問題。これに関してはタブーではなく、キチンと踏み込んで、意思表示をすることが重要だと思います。
国際経済はグローバル化の進展のもと、19世紀の剥き出しの資本主義のような様相を見せておりますが、国際政治も19世紀のバランスゲームに変わりました。日本も明確な外交戦略がないとかなりやばい状況ですね。
この問題は企業や個人の生活にも影響は間違いなくあると思われます。対岸の火事とは思わないことが大事です。

